VPSでLVMパーティションを拡張する方法:ディスク容量不足を解消

VPSのディスク容量不足を解消するためのLVMパーティション拡張手順を解説。論理ボリュームの拡張、物理ボリュームの追加、ファイルシステムのリサイズまで具体的に紹介。

VPSディスクLVMパーティション拡張容量不足2026/5/25

*この記事は実際のVPS環境での構築経験に基づいています。料金・スペックは執筆時点のものであり、最新情報は各事業者の公式サイトでご確認ください。*

VPSでLVMパーティションを拡張する方法:ディスク容量不足を解消

VPS(Virtual Private Server)を運用していると、ディスク容量が不足することがあります。特に、LVM(Logical Volume Manager)で管理されているパーティションでは、物理的なディスクを追加したり、既存のボリュームグループに空き領域があれば、論理ボリュームを拡張できます。この記事では、VPS上でLVMパーティションを拡張する具体的な手順を解説します。

前提条件

  • 対象のVPSがLVM構成であること(lsblklvdisplayで確認)
  • ルート権限(sudo)が必要
  • バックアップを取得しておくことを推奨
  • 1. 現在のディスク状況を確認

    まず、以下のコマンドで現在のパーティション構成を確認します。
    lsblk
    

    出力例:

    NAME          MAJ:MIN RM  SIZE RO TYPE MOUNTPOINT
    sda             8:0    0   20G  0 disk 
    ├─sda1          8:1    0    1G  0 part /boot
    └─sda2          8:2    0   19G  0 part 
      └─ubuntu--vg-ubuntu--lv 253:0    0   19G  0 lvm  /
    

    この例では、/dev/sda2が物理ボリューム(PV)、ubuntu-vgがボリュームグループ(VG)、ubuntu-lvが論理ボリューム(LV)です。ルートファイルシステムがLV上にあります。

    次に、ボリュームグループの詳細を確認します。

    vgdisplay
    
      --- Volume group ---
      VG Name               ubuntu-vg
      System ID             
      Format                lvm2
      Metadata Areas        1
      Metadata Sequence No  2
      VG Access             read/write
      VG Status             resizable
      MAX LV                0
      Cur LV                1
      Open LV               1
      Max PV                0
      Cur PV                1
      Act PV                1
      VG Size               <19.00 GiB
      PE Size               4.00 MiB
      Total PE              4863
      Alloc PE / Size       4863 / <19.00 GiB
      Free  PE / Size       0 / 0   
    

    この例では、VGに空き領域(Free PE)が0なので、拡張するには新しい物理ボリュームを追加するか、既存のPVを拡張する必要があります。

    2. ディスクを拡張する(プロバイダ側の操作)

    多くのVPSプロバイダでは、コントロールパネルからディスクサイズを増やすことができます。例えば、DigitalOceanやLinode、Vultrなどでは、プランをアップグレードするか、追加のブロックストレージをアタッチします。
  • プラン変更によるディスク拡張: コントロールパネルでVPSのプランを変更し、ディスク容量を増やします。変更後、OSを再起動する必要があります。
  • 追加ディスクのアタッチ: 新しい仮想ディスク(例:/dev/sdb)を追加し、それをLVMに組み込みます。
  • この記事では、既存のディスク(/dev/sda)が拡張された場合と、新しいディスク(/dev/sdb)が追加された場合の両方を説明します。

    3. 既存のパーティションを拡張する(ディスクサイズが増えた場合)

    VPSのプランを変更してディスク容量が増えた場合、OS上ではまだパーティションが古いサイズのままです。まず、パーティションテーブルを再読み込みし、パーティションサイズを拡張します。

    #### 3.1 ディスクの認識を更新

    sudo partprobe /dev/sda
    
    または、再起動しても構いません。

    #### 3.2 パーティションのサイズを変更 fdiskgrowpartを使用してパーティションを拡張します。

    sudo growpart /dev/sda 2
    

    ここで、2はパーティション番号(例:sda2)です。growpartがインストールされていない場合は、cloud-guest-utilsパッケージをインストールします。

    sudo apt update && sudo apt install cloud-guest-utils -y
    

    #### 3.3 物理ボリューム(PV)を拡張 パーティションを拡張したら、PVにその変更を反映させます。

    sudo pvresize /dev/sda2
    

    これで、PVが新しいサイズに拡張され、VGに空き領域が追加されます。

    #### 3.4 ボリュームグループの空きを確認

    vgdisplay
    

    Free PEが増えているはずです。

    4. 新しいディスクを追加する場合

    新しいディスク(例:/dev/sdb)がアタッチされた場合、以下の手順でLVMに追加します。

    #### 4.1 新しいディスクを確認

    lsblk
    

    #### 4.2 新しいディスクにパーティションを作成(オプション) LVMでは物理ボリュームとしてパーティション全体を使うこともできますが、通常はパーティションを作成します。

    sudo fdisk /dev/sdb
    
  • n で新しいパーティションを作成
  • p でプライマリパーティション
  • デフォルトのセクタ範囲をそのまま使用
  • t でタイプを 8e(Linux LVM)に変更
  • w で書き込み
  • #### 4.3 物理ボリュームを作成

    sudo pvcreate /dev/sdb1
    

    #### 4.4 ボリュームグループに追加

    sudo vgextend ubuntu-vg /dev/sdb1
    

    #### 4.5 空き容量を確認

    vgdisplay
    

    5. 論理ボリューム(LV)を拡張

    VGに空きができたら、LVを拡張します。
    sudo lvextend -L +5G /dev/ubuntu-vg/ubuntu-lv
    

    または、VGの空きをすべて使う場合:

    sudo lvextend -l +100%FREE /dev/ubuntu-vg/ubuntu-lv
    

    6. ファイルシステムをリサイズ

    LVを拡張しただけでは、ファイルシステムのサイズは変わりません。ファイルシステムに応じてリサイズコマンドを実行します。
  • ext4 の場合:
  •   sudo resize2fs /dev/ubuntu-vg/ubuntu-lv
      
  • XFS の場合(マウント中でも可能):
  •   sudo xfs_growfs /dev/ubuntu-vg/ubuntu-lv
      
    (マウントポイントを指定する場合は sudo xfs_growfs /

    7. 拡張の確認

    最後に、ディスク容量が増えたことを確認します。
    df -h
    

    ルートパーティションのサイズが増えているはずです。

    注意点

  • バックアップ: ディスク操作はリスクを伴うため、事前に重要なデータのバックアップを取得してください。
  • スナップショット: VPSプロバイダがスナップショット機能を提供している場合、操作前にスナップショットを取ると安全です。
  • ファイルシステムの種類: 使用しているファイルシステムに適したリサイズコマンドを使用してください。
  • 再起動: パーティション操作後、稀に再起動が必要な場合があります。
  • まとめ

    LVMを使用したVPSでは、ディスク容量の拡張が柔軟に行えます。既存のディスクサイズを増やすか、新しいディスクを追加することで、論理ボリュームを拡張できます。手順を間違えるとデータ損失のリスクがあるため、慎重に進めてください。このガイドを参考に、VPSのディスク容量不足を解消しましょう。